ChatGPTでAdobe編集、静止画は便利でもPSD非対応
写真をチャット欄に入れ、「水中のイメージに」「Instagram投稿用に正方形へ」と頼む。先頭に @adobe を付けると、ChatGPTがAdobeのツールを呼び出して画像を処理する。ITmedia NEWSの小寺信良氏が試した統合プラグインは 7.0.0。従来はアプリごとに分かれていた連携を一つにまとめたものだ。
仕上がりが分かりやすかったのは静止画だ。人物の顔を中心にしたトリミング、タイトルの追加、アンバー寄りのカラー調整が対話だけで進み、Illustratorで扱えるベクターデータへの変換も数秒で完了した。カラー調整では色味だけでなくコントラストも変わり、専門的な調整手順を知らない人でも狙いを言葉にして結果を得られる。
ただし、デザイン作業の核心に近づくと壁が見える。指定した「TT Modernoir」フォントへの変更は反映されず、連携機能にはフォントを実際に埋め込んで組版する機能がないと説明された。PSD形式での作成やテキストレイヤーの追加も公開されておらず、出力できるのはレイヤーなしのPNG/JPEG。単一画像の加工はできても、後から要素を細かく編集する工程は担えない。
それでも、何が変わるかは具体的だ。大量の画像を一枚ずつ開き、画角を決め、色を整える作業では、単純な一括処理では難しかった判断を対話でまとめて依頼できる可能性がある。Web版とアプリ版の双方で動き、ゲストでも使えるが、Adobeアカウントで登録・サインインした方が機能は多いという。
つまり、これはPhotoshopを消す道具ではなく、Adobe製品に入る最初の一歩を短くする道具だ。何を作りたいかが明確な人なら、複数のアプリやメニューを渡り歩く負担を減らせる。一方、フォント、レイヤー、最終的な組版まで必要な制作現場では、今もローカルのPhotoshopによる仕上げが欠かせない。
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