Monday, 31 August 2026

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古墳の体積に資源集中の構造、現代企業に似た分布を示唆

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群馬県の保渡田八幡塚古墳を含む全国の古墳が、古代社会の「資源動員」を測る物差しになった。成城大学の渡邊隼史准教授は、奈良女子大学の全国古墳データベース2025年3月版を使い、墳丘の長さや高さから体積を推定。対象には前方後円墳4545基などが含まれ、3世紀半ばから7世紀に築かれた集団の動員力を、数理的に比べた。

結果は、上位の巨大な前方後円墳ほど数が急速に減る、累積指数がほぼ1のべき乗則を示した。これは、売上高の大きい企業が少数に限られ、上位に大きな割合が集まる現代企業の分布と似た形だ。中間層は、対数を取ると釣り鐘型になる対数正規分布に近かった。文字による行政記録や貨幣経済、税制が整った社会で知られてきたパターンが、制度の定着前にも見えたことになる。

時代や地域で古墳の規模そのものは変わったが、中央値で正規化して規模差を補正すると、多くの分布は共通の曲線に重なった。ただし、政治的中心だった近畿や、準中心的な吉備を含む山陽の一部では指数が1を下回り、少数の巨大古墳への資源集中がより強かった。全国に共通する構造と、中心地に固有の偏りが同時に浮かんだ。

それで何が変わるのか。 古墳の体積を手がかりにすれば、文字による行政記録や貨幣経済が定着する前の時代でも、集団間の動員力の偏りを全国規模で比較できる。考古学の個別遺跡の観察に、企業分布などと同じ統計的な見方を重ねられるため、古代社会の組織化を別の角度から検討する道が開く。

もっとも、示されたのはあくまで可能性だ。体積は人手と資源のおおよその目安であり、研究成果は渡邊准教授のプレプリント論文として報告されている。今回の分析だけで、古代の資源動員の仕組みや因果関係まで確定したわけではない。

4545基分析対象に含まれた前方後円墳の数

Sources — read the originals(Paris time)

ITmedia NEWSJA
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